新世紀マイルス語録(12):インスタ映えするような音楽というものはない

ぼくはいまインスタに夢中だ。ホームページやブログの時代はもう終わった。FacebookもTwitterももう古い。これからはインスタグラムとマストドンとビットコインの時代だ。流行に乗り遅れてはならない。少しづつ追いついてやる。まずはインスタから慣れてみよう。

これは本当にインスタ映えするラーメンだと思った。たっぷりの赤唐辛子とたっぷりの山椒。もはや食べ物かどうか怪しい感じがするが、インスタグラムで映える写真すなわちインスタ映えを狙うならこれくらい大袈裟でパンチのあるものでなくてはならない。撮影後は勿論各種フィルターで彩度とコントラストとシャープネスをいじる。

新世紀マイルス語録(12):インスタ映えするような音楽というものはない

新世紀マイルス語録(12):インスタ映えするような音楽というものはない

この写真を撮りながら、ぼくはふと思った。ぼくのギター演奏には、こういう感じのパンチ、インパクト、華やかさが足りていないのではないか。もしかすると、ここには音楽のヒントもあるのではないか。僕はもっと大袈裟で人工的でキャッチーな演奏をすべきではないのか。

ふと、隣に誰かの視線を感じた。見ると、守護霊マイルスがカウンターに座り、水を飲みながら言った。

インスタ映えするような音楽…そんなものを考えるのは、やめろ…

ごちそうさま…と言いながら、マイルスはどんぶりを丁寧にカウンターの上に置き、店を後にした。ぼくはこの激辛ラーメンを食べたが、家に帰る途中、胃が痛くなって道端に倒れ、意識を失い、その後健康を崩して3日寝込んだ。