肉を焼く手を止めるような

時々「いきなりステーキ」というステーキチェーンに行くのですが、いつもジャズが流れています。ジャズも様々ですが、そこでは多くの場合コンテンポラリーでもハードバップでもなく、ビバップが流れています。お店にもよるのかもしれませんが、私がよく立ち寄る店舗では、あなたこういうの聴きたいんじゃないですか? とAIに心を読まれたかのような選曲でジャズが流れます。

曲は”There will never be another you”だったり、”I’ll Close My Eyes”だったりします。セッションで頻出するような曲が多い。動画のように、3625を付加して終わったり。たまにギターがグラント・グリーンやパット・マルティーノやバーニー・ケッセルだったりもします。BGMとしてそれらが流れる。懐かしいフレーズがいっぱい流れる。

走馬灯のように、あーこれジャズ研の◯◯さんが教えてくれたフレーズだ、このフレーズもコピーしたなぁ…と懐かしく聴いているうちに、頭の中で分析をはじめてしまって、気がつくと肉が焼けすぎているという事態もw

これは「一般の人」にとってはBGMなのですが、私達アマチュア・ギタリストのかなり多くが、セッションでこういう雰囲気の曲をこういう雰囲気で頑張って演奏していることに気付くと、何とも言えない気持ちになります。世の中ではBGMとして認識されてしまったらしい音楽を、私達は頑張って演奏する。ものすごい時間をかけて、練習している。

「いきなりステーキ」でこういうジャズがBGMで流れる時、手が止まって集中して聴いてしまう時があります。反対に、全く耳に入ってこないプレイもある。何が違うんだろう。

ここには何かヒントがある。肉を焼く手を止めるような音楽、そういう演奏に至らないといけない。そして、それは特定のジャンルとは関係がない。そう思ったのでした。





肉を焼く手を止めるような
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