大人になってわかったデューク・エリントンの魅力

かつて「スイングジャーナル」というジャズの雑誌がありました。私はほとんど読んだ記憶がないのですが、その編集長を務めていたジャズ評論家・岩浪洋三氏による「musicbook」なるものを数冊聴きました。オーディオブックのAudibleで配信されているものです。

聴いたのは下の3冊。どれも収録時間は19分。岩浪洋三氏は2012年に亡くなっているのですが、2010年に刊行された村上春樹の小説「1Q84」への言及があるため2010〜2012年のどこかで録音されたものなのでしょう。このシリーズ、全部で18本もあるので残りも楽しみです(Audible会員なら1冊350円)。

いろんな音楽に疲れてしまったらデューク・エリントンを聴くとリフレッシュするとか、村上春樹氏も岩浪洋三氏も晩年の喉がやられたビリー・ホリデイの声が好きだとか、面白い話はたくさんあるのですが、何がいちばん面白いかというと、内容もさることながら、やはり「語り」です。口述による歴史。

南米の森の奥の原住民の村で、夜に焚き火を囲みながら「長老」が語る歴史に耳を傾ける、みたいな感じです。オーディオブックは様々なストーリーを頭の中で視覚化する作業が自然と発生するので、テレビでも映画でも本でもないような不思議なワクワク感があります。これが楽しい。

この中では「デューク・エリントンの音楽にはジャズの全てがある」が特に面白かった。古典ジャズの時代の話はあまり知らないので、新鮮なエピソードが満載でした。エリントンが書いた曲数の話、タクシーの中で作曲した話、「A列車」の意味、どれも面白い。

最近ではエリントンの曲をジャムセッションでコールする人はあまり多くない気もします。”In A Mellow Tone”も”In A Sentimental Mood”もいい曲だけど、いまの20代の人にはピンとこないんだろうか。というか私自身、20代の頃、エリントンを真面目に聴いた記憶がない。古くて終わったジャズだと思っていた。エリントンの魅力に気付いたのは大人になってから。20代の自分は完全に子供だったな…

でもこうやって良いものを再発見できるんだから、年を取るのも悪くないなと思います。

Audibleの少し面倒なところは、スマホで本を直接購入できないところ。Kindleもそうですが、PCブラウザで購入して、そこから自分の端末に配信する必要があります。あらかじめて入れておくと通勤電車やジムのトレッドミルが少し楽になります。Audible会員でない方は、体験登録すると1冊無料で聴けます。





大人になってわかったデューク・エリントンの魅力
この記事をお届けした
Jazz Guitar Blogの最新ニュース情報を、
いいねしてチェックしよう!